真宗大谷派 西方寺 本文へジャンプ
お葬式参加支援

「考えもしなかったことを考えさせられる」、「気づきもしなかつたことに気づかされる」、そういう場が開かれることこそが、葬儀式を行ううえでの本当の意味だと思っています。
考えもしなかったことを考えさせて下さる、気づきもしなかったことに気づかせて下さっているのはどなたなのか。
亡くなられた方なんですよね。

「先生、九州で花を咲かせてきます」
「もう咲いとる、枯らさんようにな」
約40年前のM先生と私のやり取りなんですが、最近になってM先生のお言葉の重みをかみしめております。
亡くなられた方と身近な方々との間では、声なき対話の場がすでに開かれているんですね。
セレモニー化された葬儀式に重きを置きすぎて、一番大切なところを見失ってしまっては何にもなりません。
せっかく咲いてくれている花を枯らそうとしているのは坊主なのかもしれません。
わが身の生きざま、死にざまをさらけ出して語りかけて下さっている亡くなられた方の声なき声、声なきメッセージに、寂かに心の耳を傾けて拝聴したいと思っています。


〇自閉症の子供さんをお持ちのお母さんから、「父のお葬式に息子を参加させたい」との要望がありました。
お通夜の後の食事の時に、スーツ姿の息子さんがガイドヘルパーさんにビールをついでいる姿が目に入りました。
 ←とてもかっこよかったです
翌日のお葬式にも立派に参加されて、無事におじいちゃんをお見送りされました。 ←別室で休憩をとりながら本当に頑張られたと思います
おじいちゃんのことは何一つ言わなかった息子さんが、お葬式が終わって数日後に、「おじいちゃん、死んだんやね」と言われたそうです。 ←彼の言葉にお母さんも「お葬式に参加させてよかった」と感動されていました

〇お父さんを亡くされた息子さんは、お母さんと一緒に最後までお見送りをされました。お葬式が終わった数日後に、「お父さん、骸骨」と言われていました。 ←事実をしっかり見てくれているんですね

〇私の息子も、家内の父が亡くなって、火葬場へお骨拾いに行った際、「精じいちゃんといっぱいのお花がなくなっちゃったね」と一言 ←ロマンチック?



何回もお葬式を経験されている方でも、いざ喪主を務められると何が何だかわからなくなるものです。亡くなられるまでのご看病等の疲れや、亡くなられたという事実に対する精神的なショックをお持ちになっている状態で、お葬式の段取り等を葬儀業者と打ち合わせ、お葬式を滞りなく執り行っていくことは大変なことです。
僧侶、葬儀業者、親族の方々に自閉症の特性を理解してもらい、まわりの方々に適切な支援を受けることが出来るのなら申し分ないのですが、残念ながら難しいように感じます。
療育の関係者、ガイドヘルパーさん、ご本人のお気に入りの方等に同伴してもらって、しんどい時に休憩のできる場所だけでも確保しておいてあげれば何とかなるのかなぁと思います。
事前に、お手次のお寺(菩提寺)の住職さんと葬儀業者にだけはお伝えしておき、勇気をもって、別れの儀式に参加させてあげて下さい。
これは私個人の意見ですが、お葬式に参加することができれば、必ず、彼(彼女)なりの感性で、彼(彼女)なりに「死」や「別れ」ということを理解してくれると思っています。
これこそが亡くなられた方から彼(彼女)への命がけの贈り物であると確信しております。





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