真宗大谷派 西方寺 本文へジャンプ
お葬式参加支援

〇自閉症の子供さんをお持ちのお母さんから、「実母のお葬式に息子を参加させたい」との要望がありました。
お通夜の後の食事の時に、スーツ姿の息子さんがガイドヘルパーさんにビールをついでいる姿が目に入りました。
 ←とてもかっこよかったです
翌日のお葬式にも立派に参加されて、無事におじいちゃんをお見送りされました。 ←別室で休憩をとりながら本当に頑張られたと思います
おじいちゃんのことは何一つ言わなかった息子さんが、お葬式が終わって数日後に、「おじいちゃん、死んだんやね」と言われたそうです。 ←彼の言葉にお母さんも、「お葬式に参加させてよかった」と感動されていました

〇お父さんを亡くされた息子さんは、お母さんと一緒に最後までお見送りをされました。お葬式が終わった数日後に、「お父さん、骸骨になった」と言われていました。 ←事実をしっかり見てくれているんですね

〇私の息子も、家内の父が亡くなって、火葬場へお骨拾いに行った際、「精じいちゃんといっぱいのお花がなくなっちゃったね」と一言 ←ロマンチック?



何回もお葬式を経験されている方でも、いざ喪主を務められると何が何だかわからなくなるものです。亡くなられるまでのご看病等の疲れや、亡くなられたという事実に対する精神的なショックをお持ちになっている状態で、お葬式の段取り等に関する葬儀業者との打ち合わせをし、お葬式を滞りなく執り行っていくことは大変なことです。
事前に、お通夜とお葬式の進行内容をイメージし、僧侶、葬儀業者、親族に自閉症の特性を理解してもらい、まわりの方々に適切な支援を受けながら、出来る限り自閉症の方が困らないように工夫しておくことが肝心です。
本来なら、僧侶や葬儀業者が自閉症の特性を理解して適切な支援を行っていけるのが理想なのですが、ほとんど理解されていないのが現状です。
事前に、お手次のお寺(菩提寺)の住職さんや葬儀業者の事前相談などでその旨をお伝えし、いざという時には、勇気をもって、別れの儀式に参加させてあげて下さい。
これは私個人の意見ですが、お葬式に参加することができれば、必ず、彼(彼女)なりの感性で「死」ということを理解してくれると思っています。これこそが亡くなられた方から自閉症という障がいをお持ちの親族の方に対する命がけの呼び声であり、彼(彼女)のこれからの人生の大きな財産になると確信しております。






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